先日、木枯らしが吹いてから農園でも落ち葉の掃除が本格的にはじまりました。
ほうきを探そうと、ふと農園の母屋の方を見ると、新しい竹箒が立てかけてあり、そろそろこの時期が来ることをわかっていたように立てかけられてる竹箒は、慌ただしく日々を過ごしていたぼくの心を、ふっと立ち止まらせてくれました。
天気だけではなく、暦も身体の一部となっている会長の暮らしは、ゆるがない強さと時代にとらわれないかっこよさ、ちゃんと自然を知っているからこその厳しさと優しさに溢れていて、人としての懐の広さが本当にすごいなーと感じます。
いつも先のことを見ていて、毎日少しずつ作業をして決して無理はせず、周りのこともちゃんと見ていて、ゆっくりしっかり物事と向き合って、着実に日々を過ごしている姿は、僕にとって尊敬そのものです。
いつもくったくない笑顔であたたかく声をかけてくださり、草木や畑のことはもちろんですが、スタッフの体調のことまでも必要な時に必要な言葉をかけてくれます。
季節をお知らせするように、日頃お世話になっている方々へのご挨拶もその都度ご丁寧にされていて、人としての愛を感じます。
雨の中、風の中、汗をかきながら、全身真っ黒に汚れながらも、妥協のないこだわり抜く強い芯のある姿は本当にかっこいいです。
心配して本気で怒ってくれたり、お酒を飲みながらジョークも言ったり、クシャッと楽しそうに笑う笑顔に癒されます。
自然に対しても人に対しても本気の優しさと厳しさで向き合ってくれる、愛に溢れている姿をみて、ぼくはいつも尊敬しています。
会長のようにはなれないけど、人に対しても物に対しても本物を教えてくれたことを大切にして、また次のだれかに伝えていけるひとりではいたいなと思っています。
今年もちゃんと寒くなってきました。
さつまいもの季節、落葉の季節、パンジービオラやハボタンの季節、季節をこんなにも感じるようになったのはこの農園に来てからです。こんなにも実がなる木があって、どうやって食べたら美味しいのか当たり前のように考えるようになったのもここに来てから。季節を知るってこんなにも心が気持ちいいものなんだと知りました。
来年の今頃、新しい竹箒をさりげなく用意できてる人間になっていたいなって思います。
無理をしないで、ゆっくりしっかり過ごすことを教えてくれて感謝です。
なんだかホクホクしたさつまいもと玲子さんのおうどんを食べて、ほっこりしたくなる季節になりましたね〜会長!
(スタッフ たに)